ん?となる前に知っておきたいことです。

〜blog『relax&focus』より転載〜

請求額と入金額にズレがある

依頼された仕事を終えたフリーランスが
最後に行うことは請求書の発行です。

この請求書を発行して依頼人に渡す、
これで仕事が完了です。

ではありません。。。

その請求がきちんと支払われたか、
つまり入金されているかまで
きちんと確認して完了です。

このとき、
「あれ?請求額とズレてるぞ」
となることがあります。

次の3つの可能性が考えられます。

(1)源泉徴収されている
(2)振込手数料が差し引かれている
(3)相手のミス

どれに該当するでしょうか。

3つの可能性

源泉徴収

源泉徴収制度とは、
「源泉」で「徴収」する
制度です。

ええ、そのまんまですね。

もう少し砕くと、
給与などを支払う側で、
受取人が負担する所得税を
天引きしておいて、
受取人に代わって
国に納付する制度です。

すべてのフリーランスに
適用される制度では
ありません。

所得税法に定められていて

①原稿料、講演料、デザイン料等
②弁護士、司法書士、税理士等へ支払う報酬
③その他一定

本当は8項目挙げられているのですが、
フリーランスの方に関係しそうなものを
2つだけ挙げておきます。

さて、原稿料と講演料は
イメージができるとして
デザイン料って幅広いです。

パッケージや広告のデザインだけでなく、
庭園デザインなども対象です。

web関連での仕事をされるフリーランスの方も
多いと思いますが、いわゆるwebデザインは
源泉徴収の対象です。
が、webサイトの制作(プログラミング等)は
対象外です。

このあたり、わかりにくい線引きですよね。

で、こうしたデザインの仕事の際ですが、
トラブルを避けるためにも
自身の請求書において、

請求総額  ( 100,000)
源泉徴収税額( △10,210)
差引請求額 ( 89,790)

と振り込んでもらう金額まで
明示するようにしましょう。

源泉徴収金額の計算ですが、
100万円までであれば

 

支払金額×10.21%

です。

100万円を超える場合には

(支払金額−100万円)×20.42%+102,100円

です。

ちなみに、この天引きされた税金分は
自身の所得税の前払になるので、
確定申告の際にはその分は
「前払いした税金」ということで
納付額の計算で控除します。

確定申告する際に引き忘れたら
二重で納税することになるので、
要注意です!!!!

振込手数料

これはだいたい予想がつきますが、
支払相手側が口座振り込みする際の
振込手数料を差し引いて支払ってくる
場合があります。

そうする業者の割合は関西の方が
少し高いと聞いたことがあります。

さて、この場合ですが、

(1)黙って受け入れる
(2)差額を請求する

の2つの行動が考えられます。

ただ、数百円のことで
(2)はやりづらいですよね。

けど、数百円とはいえ、
仕事の対価を払ってもらえないのは
気分が悪いことでもあります。

その場合は請求書に
「手数料は貴社にて負担願います」と
一言添えておきましょう。

これで、大方の業者は手数料を
差し引くことなく支払ってくれます。

ただ、こうしていても差し引いてくる
強者がときどきいらっしゃいます。

そのときはわたしは
(1)黙って受け入れて
います。

そこまで書いてこうされると
もう言っても仕方ないかな、と。

無益な争いは避ける派です。

ずーっと覚えていますけどね。

相手側のミス

先方においてなんらかのミスが
生じた場合に起こりえます。

請求額より少ないこともあれば
多すぎることもあります。

そんなときは請求額と
一致していない旨を
速やかに報告して
対応策を決めましょう。

早ければ早いほどいいです。

数ヶ月経ってから気づいて
それを伝えると、
お金の管理がルーズな人と
思われます。

まぁ、数ヶ月経たないと
気づかないということは
実際にルーズでしょう。

もちろん、まちがえた人が
一番悪いのですが、
それに気づくのが遅くなると
自分の評価も下げてしまいます。

できれば、
相手が気づく前に気づいて
指摘したいところです。

そのためにも、ネットバンクは
活用しましょう。

いちいち通帳記入していたら
忙しくなればなるほど
遅くなりますので。

また、番外編として

入金されていないとか
2回入金されていたりとか

こうしたこともたまにあります。

これも、ずいぶん時間が経ってからでは
解消に向けてエネルギーが必要になります。

常にチェックしておいて、
おかしな動きがあったら
すぐに対応できるように
しておきましょう。

最後に

2回支払ってしまっていて
相手は気づいていたのに
黙っていた。。。

数ヶ月後にそれが判明した。

精算するのに数ヶ月を要した。

これは実際にあった話です。

支払の管理がずさんだと
こういうことも起きてしまいます。

そうならないためにも
相手の都合に合わせすぎず
管理しやすい支払ルールを設けて
正確に管理していきましょう。