会社を設立するときには金銭的なロスを防ぎたいです。

〜blog『relax&focus』より転載〜

個人から会社へ

フリーランスをやっていると
どこかで考えるのが
「会社、作ろっかな」ということ。

もちろん、メリットデメリットを
きっちり比較しての話ですが。

会社を作ることを、専門用語で
「法人を設立する」といいます。

個人で商売するということは
“自分”=“商売の主体”です。

会社で商売するということは
“会社”=“商売の主体”であり、
“自分”=“会社のオーナー”であり、
“自分”と“会社”は別の存在です。

そう、会社を作るっていうことは
新しい生命体が生まれるという
イメージで考えてください。

別の人格が形成されるので、
個人で持っていたものを
会社で使いたければ
それは会社が買い取らないと
いかんということになります。

これが「会社を作る」っていうことです。

メリットのひとつは消費税

会社は設立と同時に
オギャーッて生まれて
活動を開始します。

この時点でまっさらです。

もちろん、去年の活動実績は
ありません。

個人とは別の人格なので、
個人時代の活動実績は
会社の活動実績にはなりません。

ですので、2年前の売上もゼロです。

なぜ唐突に「2年前の売上」を
持ち出したかというと、
消費税独特のルールが
あるからです。

消費税とは消費者がモノやサービスを
消費することに対して負担する税金です。

100円のモノを買ったら
108円支払います。

この8円が消費税です。

この消費税は、いったん売主に預けられて
売主が税務署に届ける(納める)ことに
なっています。

ただ、中小零細事業者が一年分の
預かった消費税を計算して税務署に
納めにいくことはたいへんだろうと
いうことで、中小零細事業者は
お客さんから預かった消費税を
納めなくていい
という制度があります。

これが「免税事業者制度」です。

この“免税事業者”になるかどうかの判定が
2年前の売上で行われます。

2年前の売上が1,000万円以下である場合には
基本的には「免税事業者」となります。

2年前の売上で判定ということは
設立1年目だけでなく2年目も
2年前の売上はまだ存在しないので
基本的には「免税事業者」となります。

※1年目上半期の人件費が多額だと2年目から
「免税事業者」でなくなる可能性があります
(その他特例あり)

この“(基本的に)2年間免税事業者”という
利点を活かさない手はありません。

ただ、ついうっかり設立したばかりに
このメリットを逃すことがあります。

それは資本金を1,000万円以上で
会社を設立するというミスです。

資本金1,000万円以上はさけたい

さきほどの「免税事業者制度」ですが、
そもそもの趣旨は中小零細事業者の救済です。

資本金1,000万円以上で設立される会社は
最初からある程度の事業基盤が予想されます。

したがって、中小零細事業者への恩恵措置の
適用がありません。

許認可の関係で資本金を多くしないと
ダメな場合は仕方ありませんが、
そうでない場合にはいたずらに
資本金を多くしないように
気をつけましょう。

ちなみに、資本金1,000万円の判定は
期首時点での資本金額で行います。

ですので、資本金を増やしたい場合には
2年目の途中で行うことが賢明です。

あと、個人事業者時代に
5億円を超える売上があった場合には
その人が作った会社はたとえ資本金が
1,000万円未満であったとしても
“免税事業者”にはなれないという
規定もあります。

個人事業で売上5億円は
かなり希少な例だと思いますが、
念のために紹介しておきます。

最後に

今は会社設立もクラウドサービスで
簡単にできるようになっています。

そうした手続き的には
自前でできることも
どんどん増えてくるでしょうが、
上述のようなことはやはり
税理士に相談すべきことです。

設立して申告しなきゃってときに
いきなり相談しにいくのではなく、
設立のタイミングで一度きちんと
相談の機会をつくられることを
オススメします。