飲食店開業の際の経理の注意点について。
〜blog『relax&focus』より転載〜
Excelでの経理記録
日々の支払いや売上を会計ソフトに
入力していくのはおっかないけど
Excelだったらできるし、
Excelでだいたいの利益を
見ておけばいいんじゃない?
飲食店を開業される方の中には
そう考えられている方も
いらっしゃいますよね。
それだけでは青色申告の
要件はクリアできませんが、
やらないよりは100倍マシです。
最後の一歩だけを税理士に手伝ってもらえば
丸投げするよりもコストもおさえられます。
ぜひ、自力で整理するところから
始めていきましょう。
で、そのときに少しばかり知っておいて
いただきたいことがあります。
記録すべき項目
売上(収入)
①日付
②金額
この2つは必須です。
可能であれば、これに加えて
「来客数」も記録しておきましょう。
将来の分析資料として残しておくのであれば
「飲料売上と食品売上」「男女別客層」「年齢別客層」
こういったデータも大まかに取っておくことを
オススメしますが、手間がかかることですので
その利用イメージがわかないうちは
①日付
②金額
③客数
とりあえずこの3つをおさえておけばOKです。
仕入&経費(支払い)
こちらでおさえるべき内容は次の4つです。
①日付
②金額
③相手先
④内容
このうち、③の相手先がルーズな資料を
比較的よく目にします。
たとえば、
6月14日 3,200円 鶏肉
となっていて、相手先がわからないというもの。
これだと資料として不十分です。
6月14日 3,200円 とりのはし本 鶏肉
といった風に、相手先もきちんと
残していってください。
「仕入」「消耗品費」「水道光熱費」
「ガソリン代」「家賃」といった風に
項目を一定のジャンルに分けておくのも
とても有効な管理方法です。
もし金融機関から融資を受けていて
その返済があるならば、
元本と利息を別々に記載してきましょう。
元本の返済は経費になりませんが、
利息の支払いは経費になります。
返済総額で記録すると、
その内訳がわかりません。
オススメの記録方法
また、Excelを使ってまとめるときには
日ごと、月ごとの一覧表を
それぞれシートを分けてつくるのではなく、
ただただデータとして記録していくことを
オススメしています。
表で残すと見た目はキレイですが、
のちの分析や加工で力を発揮しません。
たとえば、仕入&経費の記録としては、
とてもシンプルですがこれだけで十分です。
5つの項目を設定して、
日付を入れるときはこんな感じで入力すれば
勝手に日付に変換してくれます。
で、金額などを入力していきます。
こんな感じでどんどん入れていきます。
月が変わっても、シートを変えることなく
ただひたすらこの続きに入力するだけです。
こうしておけば、あとで集計する際にも
リアルタイムで集計する際にも
「ピボットテーブル」という機能を使って
瞬時に集計でき、また、アレンジの幅も
広がります。
このあたりはExcelに慣れていなければ
少し学ばないといけないかもですが、
それほど難しいスキルではありません。
知っておいていただきたいのは
シートを分けて管理していくと
あとで集計するのがたいへんということ。
できるだけ一枚のシートにまとめて
データ整理していきましょう。
最後に
開業する前や開業してすぐに
経理のプロである税理士などに
自分に合った管理方法の
アドバイスを受けていれば、
日常的な入出金については
ご自身で管理できます。
事業規模が膨らんでくればご自身で
管理することも難しくなるかもですが、
事業スタート時はできるだけ固定費
(毎月課金の経費)は避けるべきですし、
税理士事務所に丸投げすると
ある程度のコストもかかります。
それに大切な自身の事業のお金の流れを
理解するためにもいい経験になります。
こうした理由から、わたしは開業当初の方には
自分の時間と労力を割いて自己管理する形から
入っていくことをオススメしています。